テイスティングノート 2012ヴィンテージは明るいチェリー色を示しゆっくりとノーズは開いていき、サワーチェリー、ラズベリー、ブルーベリーのフレッシュ果実のアロマが広がっていき、トリュフ、タバコ、ディル、ほのかなサンダルウッドの含みへと展開していきます。ワインは力強い風味、フレッシュな赤や黒果実の素晴らしい表現を持つノーズを再現している風味のブレンドを示し、シーダー、タバコ、ペッパーとビタースゥイートチョコレートの含みがあります。柔らかなテクスチャーと極めて滑らかで、きめ細やかなタンニンはワインが長い寿命を持つ、高級でエレガントそして繊細である事を語っています。
byフランシスコ・バエティッグ、テクニカルディレクター
葡萄品種 カベルネ・ソーヴィニヨン100%
原産地呼称 マイポ・ヴァレー、プエンテ・アルト
ブドウ畑 チャドウィック家の周りにあるブドウ畑は、何十年もの間、極めて優れたブドウを生産してきました。
エドゥアルド・チャドウィックは、このユニークなテロワールのポテンシャルを予見し、父親の大切なポロフィールドをブドウ畑へ変えように説得しました。1992年カベルネ・ソーヴィニヨンが植えられました。ヴィニェド・チャドウィックは海抜650mのマイポ・ヴァレーのプエンテ・アルト、サンティアゴの南東区域のマイポ川の北岸に沿ったアンデス山脈の麓に位置します。15ヘクタールのブドウ畑は、格別な品質のカベルネ・ソーヴィニヨンを生産するのにチリで最良のテロワールの一つと見なされています。地中海性気候で長い乾燥期と冬に集中した降雨(328mm)があり、一方で激しい昼夜の気温差は、この区画ワインの濃い色の主な要因の一つです。
ブドウ畑はマイポ川の古い堆積段丘の上に位置し、40cmちょっとの粘土質ローム(15~20%粘土含量)に上部を沖積の層(70%石)で覆われている、わずかに肥沃な土壌は素晴らしい水はけをもたらし、栄養成長と果実の理想的なバランスを可能にします。山脈から吹き降りてくる冷涼な朝のそよ風、ブドウ畑の配置、日中の温暖な温度は、ブドウをフレッシュさと酸味を保ったまま、最適に成熟させます。
ヴィンテージ マイポ・ヴァレーの2011/2012年は、国の他の地域より穏やかでしたが暖かな1年でした。全積算温度は1,653DDに達し、過去3つの季節より32.2DD以上高いです。1月だけわずかに温度は下がりましたが、季節を通して最低、最高平均温度は、過去5つの季節、また1年前の温度と比較すると平均以上です。
2月、3月は平均29.7℃に届く、季節の中で最も暖かい月でした。その結果ブドウは豊かで凝縮した風味となりました。
醸造 ブドウが高温にさらされるのを避ける為、朝の間に手摘み収穫し15kgの箱に移されました。航空写真を通して成熟度工程に従い、同質の区画とそれぞれの状況に従って異なる収穫時期を確定できます。ワイナリーに搬入後、ブドウはダブル選果台にてワインの品質を確かなものにするため、厳しく選果されます。果皮と果汁の接している割合を高める為に、小容量のステンレススティールタンク内で24~28℃で発酵を行います。
日3回のパンプオーバーは状況毎の望ましい抽出レベルによりますが、タンク容量の0.5~1.0倍ルモタージュを行います。各区画の個々のブドウの成長度にもよりますが、アロマと色素を高める為全体のマセラーション期間は23-40日間行いました。ワインは澱引きされ、フレンチオーク樽(90%新樽)へ入れられ、ロラクティック発酵を行い、22ヵ月間熟成を行いました。この熟成期間に自然な方法で清澄みが行われ、安定化処理が行われました。
熟成 フランス産オーク樽で22か月、新樽90%
酸度 5.68 g/l (酒石酸換算)
pH 3.49
残糖度 2.48 g/l